不惑草紙

編集者、ライター。紙とネット、リアルとバーチャルを行き来する日々のあれこれ。

地元に突如現れた行列のできるたい焼き屋

 

最寄り駅から家まではほぼ一本道で、駅からつらなる商店街のどん詰まりから少し脇に入ったところにある。先週、その商店街の駅から遠い所にたい焼き屋ができた。開業から数日目だというのに、人だかりができている。

 

そのたい焼き屋というのが、都内でよく見かける銀だこ、一口茶屋といったチェーンではない。隣駅近くの商店街などでも見かけたことのある、地域展開の店だ。ドミナント展開というやつだ。

 

おとといもその店の前を通り過ぎた。相変わらず人だかりだ。すると数十メートル先のパン屋のおばさんが店先から出てきて、「まだ行列ができてるわね」と忌々しそうに一人ごとをぽつり。たいやきもパンも同じ小麦粉を使っているうえに甘いものが多いので、客を取られるとでも思っているのか。

 

考えてみると駅周辺でたい焼きを売っている店はない。少なくとも駅を降りて家にたどり着く間には一軒もない。しかも商店街の向こうは数キロメートル四方にわたる住宅街だ。学校もいくつか近くにある。駅から7、8分歩いてきて商店街があと数十メートルで終わる、というところでのたい焼き屋。

 

夕方だったら小腹もすいてきて、つい甘い物に手が出てしまう。マーケティング的に考え尽くした上での出店だとすればたいしたものだ。

 

この店がいつまで繁盛するのか、定点観測を続けてみたい。