不惑草紙

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家系ラーメン総本山「吉村家」店主 こんなの誰でも作れるよ、と言い放った件 

  

ラーメン好きなら誰もが知っている家系。そして家系に通う自称ラーメン通も少なくない。何を隠そう、自分もそのうちの一人だ。それでもって愛食者が何かと話に持ち出すのが、元祖たる吉村家直系かどうか。

 

「ここは直系の何とか家で修行した人の店だから本物だ」「あそこは勝手に××家と名乗っているだけだから偽物だ」。過去に自分もしたり顔で友人に蘊蓄を語ったことがある。


「自称家系通」は必ずといって良いほど、総本山詣でをする。もう何年も前のことだが、友人の結婚式帰りに横浜駅西口方面にある吉村家に行った。それ以来、メッカ巡礼はしていない。

 

理由はそれほどうまくなかったから。暖簾分けの暖簾分けの方がいくらでも良い味の店がある。元祖は味が濃くて脂ギトギト感を強く感じた。こんな事を書くと、信者に袋だたきにあいそうだが、個人の味覚なので勘弁して頂きたい。


そこで分かったのは家系には本物も偽物もないということ。


現に、今日テレビのとある情報番組に出ていた吉村屋の店主が、「何とか家」乱立問題について全く意に介していない。「お互いのレベルが上がっていけばいいじゃないか」。さらに衝撃だったのが、秘伝とされるチャーシューのタレについて「これは命ですね」と持ち上げたディレクターふぜいを一喝。「こんなの命なんかじゃねえよ、誰でもできるよ」…

 

信者は茫然自失。実は教祖が奇跡を起こせなかった、みたいなオチではないか。。


入信しなかった自分の判断は間違いではなかった。